iPhoneなどで利用できる便利なショートカット.app。レシピ作成の学習は、バージョン違いに気をつけよう。

複雑な操作や複数の命令を、簡単な操作で実行させる事ができるショートカット.app。iOS13.x/iPadOS13.x(iOS14.x/iPadOS14.x含む) になってApple WatchやHomePodからでも利用できるようになりました。

一般的に「ショートカットレシピ」と言われているカスタムショートカットは、誰でも簡単に作成する事ができますが、少し気をつけておきたいのが、ショートカットのバージョン違いによってレシピの作成方法や実行方法に違いがあるという事です。

ショートカットレシピの作成時などWebなどで情報を得ながらいろいろ試行錯誤する事もあるでしょうが、ショートカットのバージョン違いを意識しておかないと、全く意味のない知識(情報)になってしまう可能性もあるので気をつけなければなりません。

ショートカットのバージョン違いを認識する

現在ショートカット.appは、大きく分けると2種類のバージョンが存在しています。

1つは、iOS12.x上でのショートカットVer.2.xと、
もう1つは、iOS13.x/iPadOS13.xのショートカットVer.3.xです。
(追記)iOS14.x/iPadOS14.x からは、単にiOS14となっています。

この2つはレシピを構成するアクションも多少の違いがありますが、大きく違うのがSiriからのショートカットの実行方法です。

iOS12.x(ショートカットVer.2.x)では、「ショートカット」と「Siriショートカット」が別々に存在していました。iOS13.x/iPadOS13.x以降では、「Siriショートカット」が「ショートカット」に組み込まれた形となりました。

iOS12とiOS13のショートカット

上図のように、iOS12.xではショートカットの名前とは別に、Siriから実行する場合のフレーズを自由に変更する事ができましたが、iOS13.x/iPadOS13.x以降からはショートカットの名前(タイトル)が、Siriのフレーズに統一されました。

「ショートカットの名前」と「Siriのフレーズ」を別々に設定できるバージョンは、iOS12.x時代のものと理解しましょう。

用意されているアクションに関しても違いがあります。

iOS13.xでは、かなり簡略されました。(結果一部互換性が失われました。)

簡略化されたと同時に、使っているアクションがどのアクションなのか理解しづらくなったり、変な翻訳で余計にわかりづらくなってしまった部分も増えています。

下位互換性はないので、むやみに同期しない

iOS13.x以降で作られたレシピは、iOS12.x(ショートカットVer.2.x)では、実行する事も編集する事もできません。

下図のように、ショートカットVer3.x以降のレシピをショートカットVer2.xで開こうとすると「ショートカットのフォーマットが新しすぎます」と表示され、「ショートカットをアップデート」と指示されますが、アップデートはできません。(OSをアップデートできない機種では、ショートカットもアップデートできないので、結果使えないという事になります。)

iOS12.x と iOS13.x/iPadOS13.x以降の混在環境をお持ちの方は、iOS12.xの設定>ショートカットでショートカット設定のiCloud動機をオフにしておかなければ、iOS13.x/iPadOS13.x以降のバージョンに勝手に置き換わって(結果使えなくなって)しまうので、注意しましょう。

また、iOS12.x(ショートカットVer.2.x)のレシピをiOS13.x/iPadOS13.x(ショートカットVer.3.x)以降で使用する場合も、アクションの内容が変わってしまい、そのままでは使えないものもあるので、こちらも注意が必要です。

ショートカットを学習する上で注意したい事

以上のように、バージョンの違いによりアクションの違いや実行方法も違ってくるので、Web上で情報を収集する場合は、バージョンの違いに気をつけましょう。
※「Siiriショートカットはどこ?」と探してもiOS13.x/iPadOS13.x以降では、設定項目はありませんよ。
※iOS13/iPadOS13の登場が2019年9月20日(日本時間)ですので、それ以前のWeb情報はiOS12.x時代の情報という事になります。

アップルが用意してくれているショートカット ユーザガイドも適切なバージョンを選択しましょう。

という事で、今回は「Web上の情報にはショートカットのバージョン違いが混在しているので、気をつけましょう。」という内容でした。それではまた…(@conyline

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